ガンダムフィギュアを
CG風に仕上げる!

1日目 ~撮影~

はじめに

記念すべき1回目のコンテンツです。よろしくお願いします。
まずは自己紹介から。ワタクシt-hosoと申します。ガンダム、ドラクエをこよなく愛するフォトショップ使いです。そして、となりにいるのが息子の…

はじめまして。ロンです。とうちゃんにパソコンを教わっています。むずかしいですけど、がんばります。

このホームページでは、フォトショップ初心者のロンにわかるように、デジラマの作り方を説明していきます。

とうちゃん、「でじらま」って何?

あぁ、そうか!そこからか!
「デジラマ」ってのは「デジタルジオラマ」の略で、自分で撮ったプラモデルやおもちゃの写真を実際の風景写真と合成して、さも本物のように見せる写真遊びのことだよ。

へぇっ!ぼ、ぼくのマックイーンでもできる?(わくわく)

もちろんだ!・・・が!記念すべき第一回は父ちゃんの大好きなガンダムでやるぞー!

……うん(おとなげないなぁ)

作業時間について

このホームページでは、ひとつ、ルールを作ろうと思うんだ

ルール?

そう。父ちゃんが子供のころは「ゲームは一日1時間」というゲームの神様のありがたいお言葉があったんだよ。子供のころは「それっぽっちじゃ、全然足りない!」と思ってたけど、親になってみると、確かに子供には、なるべく外で遊んでもらいたいし、画面に長時間向かい続けると、目も悪くなるからね。

ふんふん

なので、1日30分~1時間程度の作業時間を目標にして、長くても1週間で完成するようにカリキュラムを組んでいるぞ

それなら外で遊ぶ時間もできるね

宿題もな(にやり

うぅ…

仕事でなかなかプラモデルが作れない、小さい子がいたり、住宅事情で家では塗装ができない、なんていうお父さんたちにも、ぜひチャレンジしてもらたいね。

ぼくもお小遣い少なくて塗料が買えないからぴったりだ。お小遣い増やしてくれてもいいんだけど…

(無視)今日は1回目だから、あまり難しいことはせずに、手持ちのフィギュアやガンプラを手軽にCG風に仕上げるコツをマスターするぞ!

うん、なんだかだんだん楽しみになってきたよ!

完成目標は7日間。1日目の今日は「撮影」についてだ

道具

ねぇ、とうちゃん。撮影って、カメラがあれば、それでいいんじゃないの?

まぁ、そうなんだけど、ほかにも用意しておくと便利な道具がいろいろあるんだ、紹介していこう。

カメラ

これは、カメラならなんでもOK!(キッパリ
父ちゃんも別に一眼レフとか使ってない。
ロンが生まれる前に母ちゃんにプレゼントしてもらったコンパクトデジカメ(以後「コンデジ」)を使ってるぞ。
ただ、携帯(スマホ含む)は、あまりおススメしない。手軽に撮影はできるんだけど、PCに取り込んで拡大したときにアラが目立ってしまうんだ。できるだけデジカメで撮影しよう。
「これから買うけど、どれ買えばいいのかわからない・・・」って人は、「絞り優先(AVモード)」ってのがついてるデジカメを選ぼう。

フォトスタジオ+照明

フォトスタジオ 撮影ブースだな。
これは無くてもなんとかなるから優先度は低いけど、父ちゃん的には、「絶対買って損はしない!」と思う一品だ。
このブースがあるだけで、背景を好きな色に簡単に変更できるし、照明も一緒に揃えられれば、光量・光源の向きなど自由自在。
場所をとるのが無理な人は折り畳み式のものをチョイスするといいだろう。 ネットで予算や環境にあったものを選ぼう→フォトスタジオ

三脚

デジカメの撮影で怖いのが「手ぶれ」。
これ、撮影直後にデジカメの液晶画面で確認してもわからず、実際PCに取り込んで拡大してみたら、手ぶれしていた、ってパターンが多い。

手ぶれ
※クリックで拡大します

後で説明するけど、デジラマ素材の撮影にはフラッシュは使わない。
フラッシュを使わずに撮影すると、デジカメのシャッター速度が遅くなるため、その分手ブレを起こしやすくなるんだ。
そこで三脚。
いろいろあるから、自分の好きなものを選べばいい。ちなみに父ちゃんが気に入ってるのはゴリラポッドという商品。
脚が自由自在に曲がるので、不安定な場所にも固定ができるし、場合によってはフェンスやポール、木の枝なんかにも固定できちゃうんだ。

背景紙

撮影時に使用する背景の紙。
サイズは手持ちの撮影ブースに合わせよう。ブースを使わない場合でも、この紙はあった方がいい。
紙を選ぶときのコツは「なるべく光沢のないものを」。
いろんな色を用意しておくと、後々役に立つぞ。
家の近くに色画用紙が売ってない!って場合はネットからも購入できる

フィギュア

DXハイスケールモデル素材だ。
自分で惚れた素材を用意しよう。
今回父ちゃんは、ゲームセンターでゲットしたDXハイスケールモデルのガンダムを使用するぞ。
すっごい造型がかっこいいのだが、非可動なせいか、ネットショップでもオークションでも激安で入手できる。
と、まぁ、こんなところだな。

えー、こんなにいるの?大変だぁ

大変だと感じる人は、とりあえずカメラと背景紙だけでもOKだよ。

うん。それならなんとか。ぼくはとうちゃんのブースを借りようっと。

撮影

さぁ、道具が揃ったら、いよいよ撮影をはじめよう。

背景紙の選択

今回の素材は「ガンダム」。「白い悪魔」だ。その白さを際立たせるために、背景は黒をチョイスしてみるぞ。

黒い紙もってきたよ、どういうふうにセットするの?

背景紙の選択紙は、こんな感じにセットしよう。折り目がつかないように気をつけてな。

ブースって便利だね。かんたんにセットできたよ

うん。ブースを持っていない人は、同じような形になればなんでもいいぞ。例えば、我が家にある洗濯カゴでやると、こんな感じになる。

あ、それ…

かあちゃんが、「洗濯できない!」って怒って探してたよ。

…………ロン、これ、そっと返してきて

………

照明

次は照明を設置しよう。
光をどこから当てるかで、影のつき方が変わるぞ。
影を強調して陰影を出したい場合は左右のどちらか+上方向から撮ると立体感が強調される(下記写真左側)。

光源によって影のつき方が変わる
※クリックで拡大します

ただ、影に関しては後からつけることができるから(逆に影を消すのは難しい)、今回は3方向から照明を当て、前面にはレフ板代わりに白い紙をセッティングして、撮影を行った(上記写真右側)。

ねぇ、とうちゃん。「れふばん」って何?

レフ板は、光を反射させる板のことだな。どうしても照明の反対側が影で暗くなるから、そこに光を当てて明るくしてあげるんだ。段ボールにアルミホイルを巻き付けたりして作るけど、ここでは白いコピー用紙で代用してるぞ。

わ、たしかにレフ板があると、けっこう違うんだね。暗かった影のところが明るくなってる!

逆光気味にしてしまうと、ディテール(溝やマーキングなどの情報)がわかりづらくなるが、前から煌々と照らしても、明るすぎてディテールが飛んでしまうので、程よい角度と照明の距離を見つける必要があるんだ。
こればっかりはいろいろ試して、いろいろ撮影してみるしかないな。デジカメは気に入らなかったらデータを消すことができるから、できるだけたくさん撮影しよう。

フラッシュは使っちゃだめなの?明るくなるけど。

撮影時はカメラのフラッシュは使わないな。フラッシュは明るすぎるんだ。コンデジは特にフラッシュはカメラと一体型だから、正面からしか光を当てることができないし、正面からの強い光源は、ものの見事に素材のディテールを飛ばしてしまうんだ。

フラッシュはディテールを飛ばしてしまう
※クリックで拡大します

うわっ、たしかに これはひどいね。

特に白い素材は、ディテール消滅が起きやすいぞ。

マクロを使う

うーーん……

どうした?

ピントが合わない。どうしても写真がぼやけちゃうの。

あぁ、それは「マクロ」を使ってないからだな。

「まくろ」?

そう。フィギュアの撮影は、かなりカメラを近くに寄せた状態で撮影するだろ?

うん

デジタルカメラには、小さいものに近寄って撮影をする時にピントを合わせるための「マクロ」というモードが搭載されているんだ。これをONにすれば、近寄った状態でもピントが合うようになるぞ。

どこで設定するの?

カメラによって方法はマチマチだけれど、たいていは、どのカメラもチューリップのマークになっているはずだ。

あ、あった

マクロを使わずに撮影をしようとすると、どうしてもピントが合わずにおかしなことになるから、マクロモードへの切り替えがわからない場合は、カメラのマニュアル本を引っ張り出そう。

マクロ
※クリックで拡大します

絞り優先モード(AVモード)を使う

うーーん……うーーん…

またか(笑)どうした?

マクロを使ったのはいいんだけど、それでも一部がぼやけちゃうんだ…

どれどれ…、あ、確かに奥に見える肩とか、奥側のアンテナがぼやけちゃってるね(写真左)

AVモード
※クリックで拡大します

そうなの。奥の肩にピントを合わせると、今度は前の方がぼやけちゃうんだ

ふむ、こういう時は、カメラの撮影モードを「AVモード」にしてみよう。
撮影モードをAUTOからAVモードに変えて撮影した写真が右側だよ。

あ、ぼやけてない!

通常、カメラには、ピントが合う範囲ってのがあって、そのピントが合う範囲が広いのを「被写界深度が深い」、ピント範囲が狭いことを「被写界深度が浅い」という言い方をするんだ。 ま、その呼び方は知らなくてもいいけどね。

うん、むずかしそうだから覚えない!(きっぱり)

簡単に言えば、AVモードで撮影をすると、このピントが合う範囲を広げることができるんだな。

へぇ、便利だね。じゃあ、写真はいつも、これで撮ればいいね。

デジラマ的にはね。でも、普段の生活のスナップ写真とか撮るのに背景と人物のピントが常に合っていると、奥行き感が出づらくなるんだ。だから臨機応変に使い分けよう。

そうか、うん、わかった。

あと、シャッター速度が極端に遅くなるので、三脚は必須だぞ。

三脚がないとどうなるの?

写真が手振れで大変なことに……

(ぞ~~っ)うん、三脚つかうよ

Photoshopで加工を行う場合、ぼけていないものをぼかすのは簡単だけど、ぼけてしまったものをぼけていない状態にするのは、かなり難しいからな。なるべく写真はボケがない状態で撮影するのが大切なわけだ。

AVモードを活用するよっ

撮影目線

フィギュア1つとっても、それをどの位置から撮影するかによって、印象ってガラリと変わるんだ。

そうなの?

そうさ。例えば・・・

頭上から撮影
※クリックで拡大します

↑この写真は、左がフィギュアの頭上から撮影したもの。
空を飛んでいる戦闘機やヘリからガンダムを撮影するとこうなりそうだろ?

あ、たしかに。

右は、頭の高さから撮影をしたもの。ビルの上階などの窓からガンダムを見るとこうなりそうだ。

ふむふむ

胸の高さから
※クリックで拡大します

↑この写真は、左が胸~腹部くらいの高さからの撮影。
ちょうど敵モビルスーツのコックピットから見るとこんな感じかな?

ランバラルが見た感じだね

おぉ、そうだよ息子よ。よくわかってるじゃないか(じーーん)

(これでお小遣い増やしてくれないかなぁ…)

右はひざの高さからの撮影。
建物の2階くらいから見た構図になりそうだな・・・

そういえば、実際にガンダムと人間って比べるとどれくらい違うの?

そうだな、この写真が参考になるんかな?

ガンダムと人間との比較
※クリックで拡大します

あ、これでっかいガンダム見に行ったときのだ

そう。これが1/1スケールなわけだから、参考になるだろ?
いいとこ、ガンダムの足首くらいまでしか人間は届かない感じだな。

ぼくは足首も届かないや

そうなると、地上の人間目線で撮影したガンダムは、

足首の高さ
※クリックで拡大します

こうなるよな。フィギュアの足首の高さにレンズが来るようにして撮影してみたぞ。
左が少し離れたところから撮影。右がフィギュアにぐっと近寄って撮影したものだ。

フィギュアなのに大きく見えるね

そうだろ?
自分が、ガンダムをどういう風に見せたいか?によって、撮影する目線も工夫してみよう。

完了

さぁ、これまでの話を参考にして、とっておきの一枚を撮影してごらん

うん!いいのが撮れたよ!!

撮影完了

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